フィットネスジムの月商シミュレーション|売上げ100万・200万・300万円の利益と損益分岐点

フィットネスジムの月商シミュレーション|売上げ100万・200万・300万円の利益と損益分岐点

フィットネスジムの月商シミュレーション

「ジムの月商はどれくらいあれば黒字になる?」「月商100万・200万・300万円で、実際に利益はいくら残る?」と気になっていませんか。ジム経営は、売上だけでなく家賃や人件費、決済手数料などによって利益が大きく変わるため、月商だけでは収益性を判断できません。

この記事では、業態別のジム月商の計算方法から利益シミュレーション、損益分岐点、黒字化に必要な会員数まで具体例で解説します。

自店舗の条件に当てはめながら、現実的な売上目標と必要会員数を明確にしたい方は、ぜひ参考にしてください。

目次

ジムクラウド(GYM CLOUD)

まず確認|業態別のジム月商・利益シミュレーション

まず確認|業態別のジム月商・利益シミュレーション

ジムの月商をシミュレーションする際は、業態ごとに売上を生む単位を分けて考えます。パーソナルジムは「単価×セッション数」、24時間ジムなどの会員制業態は「会員数×会費」が基本です。一方、同じ月商でも人件費や設備費の構造が異なるため、売上額だけで業態間の収益性は比較できません。

矢野経済研究所によると、2025年8月時点で全国の民営フィットネス施設は13,876施設で、このうち24時間型は5,034施設、全体の36.3%を占めています。2024年9月〜2025年8月に新規開業した1,266施設のうち、24時間型は513施設で、構成比は40.5%でした。

ただし、全国の施設構成と個別店舗の採算性は別の指標です。出店候補地では競合店舗の数、会費、設備、アクセス、人口構成などを商圏単位で確認し、自店舗の売上条件へ置き換えて判断します。

業態 月商の基本式 主なKPI 収支上の主な負担
1人パーソナル 単価 × セッション数 稼働率・継続率 家賃・広告費
スタッフ雇用型 単価 × セッション数 トレーナー稼働率 人件費・家賃
24時間ジム 会員数 × 会費 会員数・退会率 設備費・家賃
小規模FC型 会員数 × 会費 会員数・来店頻度 ロイヤリティ等

1人パーソナルジムの月商シミュレーション

1人で運営するパーソナルジムの月商は、「セッション単価×実施セッション数+その他売上」で計算できます。たとえば本記事の試算例では、次の条件です。

  • セッション単価:8,000円
  • 1日の実施枠:5セッション
  • 稼働日数:22日
  • 月商試算値:880,000円(8,000円×5枠×22日)

この試算で見落としやすいのが、オーナー本人の労働です。法人では役員報酬を費用として収支計画に反映し、個人事業では事業利益と生活費・税負担を分けて資金繰りを見ます。また、1日の予約枠を既存顧客で埋め切ると、体験セッションなど新規顧客向けの枠を確保できなくなるため、最大稼働枠と販売可能枠を同一に置かない設計が必要です。

スタッフを雇うパーソナルジムの月商シミュレーション

スタッフを雇うパーソナルジムでは、同時に提供できるセッション数が増えるため、1人運営より売上の上限を引き上げられます。本記事の試算例を、トレーナー3名体制として計算すると次のとおりです。

  • セッション単価:8,000円
  • 1人あたり1日4セッション
  • 稼働日数:22日
  • 月商試算値:2,112,000円(8,000円×12枠×22日)

一方、基本給や毎月定額の業務委託報酬は、売上が少ない月にも発生する固定費になりやすく、セッション数や売上に連動する歩合報酬は変動費として扱えます。

雇用・委託という契約名称だけで分類せず、実際の報酬算定方法をもとに損益分岐点へ反映します。採用費や教育期間中の人件費も、開業前後の資金計画では別枠で見込む項目です。

24時間ジムの月商シミュレーション

24時間ジムの月商は、「会員数×月会費+オプション売上」を基本に計算します。本記事では、会費売上だけを次の条件で試算します。

  • 月会費:7,000円
  • 会員数:500名
  • 月商試算値:3,500,000円(7,000円×500名)

パーソナルジムと異なり、営業時間を延ばしただけでセッション枠が直接増える業態ではありません。開業時には物件取得、内装、トレーニングマシン、入退館システム、セキュリティ、販促などの支出が生じるため、会員獲得の進捗と固定費、借入返済、各支払い時期を月次資金繰り表に並べて必要資金を算出します。

小規模フィットネス・FC型ジムの収支モデル

小規模スタジオや特化型フィットネスでは、限られた面積の中で会員数と単価を組み合わせて月商を作ります。フランチャイズに加盟する場合は、自店舗の家賃や人件費だけでなく、本部との契約に基づく費用を収支へ加えます。

確認する項目は、加盟金、ロイヤリティ、広告関連費、システム費、指定仕入れ・設備費などです。金額や課金方式は本部・契約条件ごとに異なるため、月商の大きさではなく、それらを支払った後に残る資金で比較します。固定額の支払いと売上連動の支払いが混在する場合は分けて計上すると、損益分岐点への影響を確認しやすくなります。

全国の施設数だけでは、候補地の競合状況や会費水準までは判断できません。出店エリアごとの条件を整理したい場合は、商圏から検討できます。

ジムの出店候補地・商圏を調べる

ジムの月商を計算する基本式

ジムの月商を計算する基本式

ジムの月商を正しく把握するには、会費だけでなく入会金や物販、追加サービスなど、その月に発生する売上を漏れなく計算する必要があります。ただし、月商が大きくても利益や手元資金が十分とは限りません。

経営状況を判断するには、売上から費用を差し引き、営業利益や資金繰りまで分けて考えることが重要です。ここでは、月商の内訳から営業利益との違いまで順番に見ていきましょう。

会費だけでなく入会金・物販・追加サービスも売上に含める

月商には月会費だけでなく、その月に発生したほかの売上も合算します。ジムで計上する代表的な項目は次のとおりです。

  • 入会金・事務手数料
  • パーソナルトレーニングなどの追加サービス
  • プロテインやウェアなどの物販売上
  • 契約ロッカーや水素水サーバーなどのオプション売上

ただし、売上額の増加と利益の増加は同じではありません。たとえば物販では、販売額から商品原価や決済手数料などを差し引いた金額が実際の利益に寄与します。売上構成を比較する場合は、会費やサービス売上と物販売上を同じ基準で見るのではなく、それぞれの原価を反映した粗利益まで分けて計算します。

月商から変動費・固定費を引いて営業利益を出す

月商を求めた後は、売上に応じて増減する変動費と、売上がなくても発生する固定費に分けて差し引きます。営業利益の基本式は「売上-変動費-固定費」です。

段階 項目 計算上の意味
1 売上 会費、物販、追加サービスなどの売上合計
2 変動費 原価や売上連動の決済手数料など
3 固定費 家賃、基本給など毎月発生する費用
4 営業利益 売上-変動費-固定費

営業利益がマイナスであれば、借入返済や税金を考慮する前の段階で、本業の収支が赤字になっています。月商だけを目標にするのではなく、「その月商で営業利益がいくら残るか」までセットで試算すると、売上目標の妥当性を判断しやすくなります。

月商・営業利益・オーナー年収は別物

月商からそのままオーナーの年収や手取りを求めることはできません。営業利益は事業の収益性を示す数字であり、法人の役員報酬や税負担、個人事業主の生活費などとは分けて扱います。

また、損益計算と資金繰りも一致しません。借入金の元本返済、税金の支払い、設備更新など、現金は出ていくものの営業利益の計算とは扱いが異なる項目があります。事業が黒字でも支払時期によって現金が不足するケースがあるため、損益計算表とは別に月次の資金繰り表を作成します。

ジム経営の損益分岐点をシミュレーションする方法

ジム経営の損益分岐点をシミュレーションする方法

ジム経営で黒字化の条件を把握するには、営業利益がゼロになる「損益分岐点売上高」を求めます。固定費だけを売上で割るのではなく、売上に応じて発生する変動費を先に除き、限界利益率を使って計算します。

  • 限界利益 = 売上高-変動費
  • 限界利益率 = 限界利益÷売上高
  • 損益分岐点売上高 = 固定費÷限界利益率

家賃・人件費などを固定費と変動費に分ける

損益分岐点を計算する前に、各費用を固定費と変動費へ仕分けます。判断基準は費目の名称や雇用形態ではなく、売上や利用量に応じて金額が変わるかどうかです。

費目 固定費になりやすい例 変動費になりやすい例 分類時の基準
人件費 基本給、定額の業務委託料 セッション数・売上連動の歩合 報酬の算定方法で分ける
広告費 定額掲載料、定額制作費 クリック課金、成果報酬 課金方式で分ける
家賃 月額賃料、共益費 売上歩合賃料 契約条件を確認する
決済費 月額基本料 決済額連動の手数料 基本料と従量分を分ける
物販 — 商品原価、配送費、販売手数料 販売量との連動を見る
ロイヤリティ 定額ロイヤリティ 売上歩合ロイヤリティ FC契約の算定式で分ける

たとえば、同じ「人件費」でも毎月一定額の基本給は固定費、セッション数に応じて支払う歩合は変動費として扱えます。1つの請求に固定部分と従量部分が含まれる場合は分割して計上すると、損益分岐点の計算が崩れにくくなります。

黒字化に必要な月商を計算する

ここでは、小規模なパーソナルジムを想定した本記事の試算例で計算します。

  • 月間売上高:150万円
  • 変動費:15万円
  • 固定費:90万円

限界利益は135万円(150万円-15万円)、限界利益率は90%(135万円÷150万円)です。固定費90万円を限界利益率0.9で割ると、損益分岐点売上高は100万円となります。

この条件では、月商100万円が営業利益ゼロとなる境目です。月商が100万円を超えれば必ず十分な利益が残るという意味ではなく、固定費や変動費率が変われば損益分岐点も動きます。家賃、人件費、決済手数料などの条件を自店舗の数値へ置き換えて再計算します。

損益分岐点を「必要会員数」に置き換える

損益分岐点売上高を求めた後は、現場で追える「必要会員数」に変換します。計算式は「損益分岐点売上高÷会員1人あたり平均月間売上」です。

本記事の試算例で、損益分岐点売上高が100万円、会員1人あたり平均月間売上が12,500円とすると、必要会員数は80人です。

100万円 ÷ 12,500円 = 80人

会費以外にパーソナル、物販、オプションなどの継続売上を含める場合は、月会費だけではなく、それらを含めた会員1人あたりの月間売上を用います。

退会率から会員維持に必要な入会数を逆算する

会員規模を維持するために最低限必要な新規入会数は、想定退会数から逆算できます。本記事の試算例として、200人の会員を維持し、月次退会率を3%とすると、1か月の退会数は6人です。

200人 × 3% = 6人

月末も200人を維持するには、少なくとも6人の新規入会が必要です。201人以上へ増やす場合は、退会6人を補ったうえで純増分を追加します。たとえば月末205人を目標にするなら、必要新規入会数は11人です。

200人 + 11人 - 6人 = 205人

通い続けるうえで利用者が重視する条件も確認する

退会率を下げる施策は、運営側の推測だけで決めず、利用者が継続時に何を重視しているかと照合します。oricon MEが2025年にフィットネスクラブ利用者2,934人、24時間ジム利用者1,118人を対象に実施した複数回答調査では、「通い続けるうえで重視する点」として、アクセス・通いやすさが両業態で7割を超えています。

このような外部調査は優先順位を考える材料になりますが、自店舗の退会理由とは分けて扱います。退会時アンケートや利用頻度など、自店舗で取得できる情報と照合し、設備、営業時間、料金、アクセスなどのうち、どこに改善余地があるかを判断します。

月商100万・200万・300万円では、ジムの利益はいくら残る?

月商100万・200万・300万円では、ジムの利益はいくら残る?

月商が増えても、営業利益が同じ割合で増えるとは限りません。人員、店舗面積、設備などを増やせば固定費も変わるため、月商ごとに別の収支構造として計算します。

以下は、利益の残り方の違いを示すための本記事の試算例です。

月商 変動費 固定費 営業利益 営業利益率 モデル条件
1,000,000円 100,000円 400,000円 500,000円 50.0% 1人運営PTジム・家賃15万円
2,000,000円 200,000円 1,200,000円 600,000円 30.0% スタッフ2名PT・家賃25万円
3,000,000円 300,000円 2,500,000円 200,000円 約6.7% 小規模24時間・家賃80万円

※すべて仮定値によるシミュレーションです。地域、業態、物件、営業時間、雇用形態、会費、設備投資、広告費、税務処理、借入条件によって実際の売上・費用・利益は変動します。業界平均や利益を保証する数値ではありません。

月商100万円の収支モデル

ここからは、前節の損益分岐点計算とは条件を変えた別のモデルケースです。月商100万円のモデルは、オーナー1人で運営するパーソナルジムを想定しています。家賃15万円の小規模テナントを利用し、変動費10万円、固定費40万円とした場合、営業利益は50万円です。

100万円 - 10万円 - 40万円 = 50万円

この50万円は、そのままオーナーの手取りになる金額ではありません。法人では役員報酬を費用として収支へ反映するため、固定費40万円に役員報酬を含めるかどうかで営業利益の金額は変わります。

個人事業では事業利益と生活費を分けて考え、税金や借入元本返済など営業利益とは扱いが異なる支出は、別途資金繰りへ反映します。

月商200万円の収支モデル

月商200万円のモデルでは、スタッフ2名を加え、家賃25万円の店舗へ拡大したケースを想定します。変動費20万円、固定費120万円とすると、営業利益は60万円です。

200万円 - 20万円 - 120万円 = 60万円

月商は100万円モデルの2倍ですが、営業利益は50万円から60万円への増加にとどまります。人員を増やして売上枠を広げても、固定費が先に増えれば利益の伸びは小さくなるため、採用後に必要な稼働率を事前に計算しておく必要があります。

月商300万円でも利益率が高いとは限らない

月商300万円のモデルは、小規模な24時間ジムやFC加盟店などを想定しています。変動費30万円、固定費250万円の場合、営業利益は20万円です。

300万円 - 30万円 - 250万円 = 20万円

営業利益率は約6.7%となります。

このモデルでは、月商100万円・200万円のケースより売上額が大きい一方、残る利益は最も少なくなります。月商だけで店舗規模を比較せず、「売上を増やすために追加された固定費」と「増えた営業利益」を対にして判断することで、規模拡大が収益改善につながっているかを確認できます。

ジムの月商・利益を伸ばすなら4つの数字を改善する

ジムの月商・利益を伸ばすなら4つの数字を改善する

ジムの月商や利益を伸ばすには、単に「売上を増やす」「経費を減らす」と考えるだけでは、優先すべき施策が見えにくくなります。

新規入会を増やすのか、退会を減らすのか、客単価を上げるのか、コストを見直すのか。それぞれを数字で管理すれば、損益分岐点を踏まえて改善効果を判断できます。

以下、新規入会数・既存会員・客単価・コストの改善方法を具体的に紹介します。

新規入会数|集客数ではなく入会まで追う

新規獲得では、Webサイトのアクセス数や問い合わせ数だけで成果を判断せず、実際の入会数まで追います。たとえば「問い合わせ→体験→入会」と段階を分け、それぞれの件数と転換率を記録すると、どこで見込み客が離脱しているかを特定できます。

広告を利用している場合は、まず「新規獲得に使った広告費÷新規入会数」で、広告費ベースの獲得単価を計算します。問い合わせ数が増えても入会数が増えていなければ、集客量ではなく体験予約や入会までの導線に改善余地があると判断できます。なお、営業・マーケティングにかかる費用まで含めて顧客獲得単価(CAC)を管理する場合は、対象とする費用の範囲をあらかじめ統一しておくとよいでしょう。

既存会員|退会理由を数字と顧客の声から確認する

既存会員については、退会率だけでなく、退会前の利用頻度と解約理由を組み合わせて確認します。退会者が増えたからといって、設備追加や料金変更を先に実行すると、実際の退会理由と施策がずれる場合があります。

たとえば「仕事が忙しくなった」という回答が多く、直近の来店頻度も低下している場合は、短時間で利用できるメニューや予約枠の設計など、理由に対応する施策へ落とし込みます。前述した必要新規入会数の計算と組み合わせれば、「退会を何人減らすか」と「新規を何人増やすか」を別々のKPIとして管理できます。

客単価|会費外売上は粗利まで確認する

会員数を増やさず月商を伸ばす方法として、1人あたりの売上を増やす考え方があります。追加パーソナルトレーニング、オンライン指導、契約ロッカー、物販など、会費以外の売上を会員1人あたり月間売上へ反映します。

ただし、物販は売上高だけでは採算を判断できません。商品原価や決済手数料、在庫負担を差し引いた粗利益で比較します。売上額が増えていても粗利益がほとんど増えていなければ、その施策は月商向上には寄与しても営業利益の改善効果は限定的です。

固定費・CAC|コスト削減と投資判断を分ける

コストは、一律に削減するのではなく「売上に寄与しない支出」と「将来の売上を作るための投資」に分けます。使われていない契約や重複サービスは固定費の削減候補ですが、広告費や設備費は削ることで新規入会や継続率が落ちる可能性もあります。

広告費を判断するときは、単月の金額だけでなくCACと新規入会数を並べます。設備投資では、導入後に必要な会員数や客単価を収支シミュレーションへ反映し、固定費が増えた結果として損益分岐点がどこまで上がるかを確認します。削減額ではなく、営業利益と資金繰りへの影響で判断を分けます。

ジムの月商・利益に関するよくある質問

ジムの月商・利益に関するよくある質問

ジムの収支を考える際は、月商や営業利益の計算だけでは判断できない疑問も出てきます。特に、借入金や消費税の扱い、レンタルジムと専用テナントの違い、フランチャイズの収益性などは、前提条件によって結果が変わるポイントです。

収支計画をより現実的なものにするため、ここからはジムの月商・利益に関するよくある疑問を順番に確認していきます。

Q:借入金の利息は経費になる?

事業用借入では、収支シミュレーション上、元本返済と支払利息を分けて扱います。個人事業の場合、国税庁は業務のための借入金の利息を必要経費とし、元本返済部分は必要経費にならないと案内しています。

ただし、税務上の具体的な処理は事業形態や借入条件によって異なるため、実際の申告・会計処理は税理士などの専門家へ確認します。収支シミュレーションでは、少なくとも元本返済と利息を同じ項目にまとめない設計にします。

Q:月商シミュレーションは税込・税抜のどちらで計算する?

売上、変動費、固定費を同じ基準に統一していれば、シミュレーション上の比較はできます。税込と税抜を途中で混在させると、営業利益率や損益分岐点の計算条件が崩れます。

実際の会計処理では、課税区分や経理方式によって扱いが変わります。事業計画では採用した基準を明記し、途中で変更しないようにします。消費税やインボイス制度を含む具体的な処理は、適用条件に応じて国税庁の案内や税理士等へ確認します。

Q:レンタルジムから始めるほうが固定費は小さくなる?

時間貸しのレンタルジムは、物件取得やマシン購入を伴わずに始められる場合があるため、固定のテナント家賃や開業時の初期支出を抑えやすい形態です。一方、利用した時間に応じて場所代が発生するため、稼働量が増えるほど変動費も増えます。

比較するときは、1時間あたりの利用料だけでなく、予約できる時間帯、顧客の移動時間、シャワーなど必要設備の有無、キャンセル規約まで条件に含めます。月間の予定セッション数を置き、「レンタルジムの月間利用料」と「専用テナントの家賃・設備費」を同じ期間で比較すると、どちらが収支に合うかを判断できます。

Q:フランチャイズなら赤字になりにくい?

フランチャイズ(FC)に加盟しても、赤字になりにくいとは一概にいえません。本部のビジネスモデルやブランドを利用できる一方で、加盟後も店舗ごとの会員数、家賃、人件費などによって収支は変わります。

加盟金のほか、定額または売上歩合のロイヤリティ、広告関連費、システム利用料、指定仕入れ・設備費などが発生する場合があります。各本部の公式加盟資料と契約条件をもとに、これらを固定費・変動費へ分け、すべての支払い後に残る営業利益と手元資金を試算します。

Q:収支シミュレーションは開業後どのくらいの頻度で更新する?

本記事では、月次実績が確定した段階で収支シミュレーションを更新する運用を想定します。計画値と照合する主な項目は、会員数、退会率、新規入会数、顧客獲得単価(CAC)、固定費、現金残高です。

計画との乖離が大きい項目があれば、その実績を次月以降の予測へ反映します。たとえば新規入会数が計画を下回り、CACも上昇している場合は、同じ獲得条件が続いたケースで会員数と現金残高を再計算します。売上だけでなく、資金繰りまで更新することで、計画変更が必要な時点を把握できます。

まとめ|月商だけでなく利益・損益分岐点・必要入会数まで確認しよう

ジム経営では、月商の大きさだけでなく、固定費・変動費を差し引いた営業利益と損益分岐点まで確認することが重要です。

  • 月商は会費・入会金・物販・追加サービスまで含めて計算する
  • 損益分岐点は「固定費÷限界利益率」で求める
  • 必要会員数や退会率から、新規入会数まで逆算する
  • 月商300万円でも、固定費次第では利益率が約6.7%にとどまる例があります

まずは自店舗の家賃・人件費・決済手数料を当てはめ、毎月の損益と現金残高を更新しましょう。数字を分解して追えば、黒字化に必要な会員数や改善すべきKPIが見え、無理のない成長戦略を立てやすくなります。

収支計画を整理し、開業に必要な準備を具体化する段階では、設備だけでなく開業全体を見ながら検討を進める方法もあります。

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