
「ジムの駐車場は何台あれば足りる?」「会員数から必要台数を決めても大丈夫?」と悩んでいませんか。ジムの駐車場の必要台数は、会員数だけでは判断できず、立地や業態、ピーク時の利用者数によって大きく変わります。
本記事では、ピーク同時利用者数や車来店率を使った計算方法を、具体例とともに解説。さらに、条例上の附置義務や物件選びの注意点まで紹介します。開業後の駐車場不足や余計な固定費を避けたい方は、ぜひ参考にしてください。
駐車場の必要台数は、駅からの距離や道路条件など出店場所の特性と切り離せません。
ジム出店候補地の商圏・立地条件を確認する(駐車場も検索可能)
ジムの駐車場に必要な台数は立地・業態で変わる

ジムに必要な駐車台数は、会員数や施設規模だけでは決められません。駅からの距離や周辺の交通環境、営業時間、サービス形態によって、車で来店する割合や混雑のピークは大きく変わります。
過不足のない台数を見積もるには、立地と業態の両面から駐車需要を整理することが重要です。ここからは、立地・業態別に確認すべきポイントを順番に見ていきましょう。
郊外・ロードサイド型は車での来店需要を重点的に確認する
郊外や幹線道路沿いのロードサイド型店舗では、車が主要な来店手段になる条件がそろいやすくなります。ただし、「郊外なら車来店率は○%」と一律に設定するのではなく、最寄り駅からの距離、周辺住宅地との位置関係、前面道路からの進入経路などを物件ごとに確認します。
公共交通機関の運行状況や駐輪環境も来店手段を左右します。近隣店舗の実測値や自社データがない新規出店では、車来店率を1つの数字に固定せず、低め・中間・高めなど複数条件で試算すると、必要台数がどの程度変動するかを比較するとよいでしょう。
都市部・駅前型は駐車場だけでなく来店手段全体を見る
国土交通省が2025年3月28日に改正した「標準駐車場条例」では、公共交通の利用を促す取り組みなどを行い、市長の承認を得た場合に、必要な駐車台数を減らせる仕組みが追加されました。
ただし、駅やバスターミナルに近いだけで、自動的に駐車場の設置義務が軽くなるわけではありません。実際に緩和を受けられるかどうかは、立地や駐車需要などを踏まえて判断されます。
また、「標準駐車場条例」は自治体が条例を定める際のモデルです。実際の条件は自治体ごとに異なるため、出店予定地の条例や規則を確認してください。
出典:国土交通省「標準駐車場条例(最終改正 令和7年3月28日)」(2025年3月28日)
24時間ジムは営業時間ではなくピーク時の同時利用者数を見る
24時間営業は利用時間が分散しやすい一方、24時間均等に利用されるとは限りません。退勤後など特定の時間帯に来店が集中する店舗であれば、その時間の駐車需要を収容できる台数が必要です。
そのため、1日全体の延べ利用者数ではなく、最も混雑する時間帯に施設内へ同時に滞在している人数を基準にします。たとえば1日100人が来館しても、同時滞在の最大人数が異なれば必要な駐車台数も変わります。
パーソナルジムと総合型ジムでは混雑の起こり方が違う
完全予約制のパーソナルジムでは、同時に実施するセッション数からピーク人数を把握しやすい構造です。ただし、前の利用者の退店と次の利用者の来店が重なる時間や、見学・カウンセリングを並行して受け付ける時間帯は、予約枠数より多くの車両が滞留することがあります。
スタジオやプールを備える総合型施設では、プログラム開始前と終了後に利用者がまとまって移動する場合があります。時間帯別のプログラム定員と来店手段を組み合わせ、何人が来るかではなく、何台が同時に残るかを確認します。
ジムの駐車場必要台数を計算する4ステップ

運営上の必要台数は、会員数に一定割合を掛けるのではなく、ピーク時の実需を順に分解して概算します。本記事では、以下の簡易モデルを使い、利用者用の台数を求めた後にスタッフ・業務用の区画を加えます。
運営上の必要台数 試算式
必要台数 =(ピーク同時利用者数 × 車来店率)÷ 1台あたり乗車人数 + スタッフ・業務用台数 + 必要に応じた余裕分
※この式は条例上の算式ではなく、本記事で運営需要を整理するために用いる簡易試算モデルです。
STEP1|ピーク同時利用者数を予測する
最初に求めるのは会員総数ではなく、1日の中で最も混雑する時間帯の同時滞在人数です。既存店舗がある場合は、入退館ログから時間帯ごとの在館人数を集計し、最大値を確認します。
新規出店で実測データがない場合は、営業時間、予約枠、想定顧客の利用時間帯、競合店の混雑傾向などから仮定します。ジム向けの全国統一値はないため、自施設の業態や利用時間帯に合わせて前提を設定します。
STEP2|車で来店する利用者の割合を設定する
次に、ピーク時に滞在する利用者のうち、車で来店する人の割合を設定します。判断材料になるのは、最寄り駅からの距離、バス路線、駐輪場、周辺の人口密度、道路条件や地形などです。
車来店率は地域によって変わるため、全国共通の比率として扱いません。新規出店では1つの仮定値だけで結論を出さず、複数の車来店率を入れて計算し、必要台数の振れ幅を物件比較に使います。
STEP3|1台あたり乗車人数と滞在時間を考慮する
単独来店が中心か、家族や友人との同乗があるかによって、同じ利用者数でも必要な車両数は変わります。そのため、想定する会員属性と利用形態から、1台あたりの乗車人数を仮定します。
さらに、滞在時間が長い施設では駐車区画の回転が遅くなります。乗車人数や滞在時間にはジム共通の全国標準値があるわけではないため、計算では使用した条件を明記し、後から変更できる状態にしておきます。
STEP4|スタッフ・見学者・業務車両を別枠で加える
最後に、利用者用とは別に事業運営で常時または一時的に必要となる車両を積み上げます。利用者用の計算結果だけで物件を決めると、スタッフの出勤や納品が重なった時間帯に顧客用区画が不足するためです。
対象になる車両は主に次の3種類です。
- 常駐スタッフ用:トレーナー、フロント、管理者などの通勤車両
- 案内・手続き用:見学、体験、入会相談など予約会員以外の来店車両
- 管理・メンテナンス用:清掃、機器点検、リネンや物品の納品車両
余裕枠についても「一律10%」のような固定値を前提にせず、スタッフのシフト、見学枠、納品時刻などから必要性を判断します。ここまでの条件を数値化すれば、次の計算例で物件ごとの必要台数を比較できます。
【計算例】ピーク同時利用者数から必要台数をシミュレーション

計算では、先に入力条件を固定してから必要台数を求めます。ここでは、ピーク同時利用者数、車来店率、1台あたり乗車人数、スタッフ・業務用台数の4項目を設定し、立地や規模が異なる3ケースで試算します。
計算例では入力条件を必ず明示する
以下の車来店率30%・40%・70%は、業界平均や標準値ではありません。計算手順を示すために本記事で置いた仮定値です。また、3ケースとも1台あたりの乗車人数は1人として計算します。
| ケース | ピーク同時利用者数 | 車来店率(仮定値) | 利用者用台数 | スタッフ・業務台数 | 合計必要台数 |
| ケースA(都市型・小規模) | 10人 | 30% | 3台 | 2台 | 5台 |
| ケースB(準郊外・中規模) | 30人 | 40% | 12台 | 3台 | 15台 |
| ケースC(郊外型・大規模) | 50人 | 70% | 35台 | 5台 | 40台 |
※本記事の試算例。1台あたりの乗車人数はすべて1人として計算しています。
たとえばケースBでは、ピーク同時利用者数30人に車来店率40%を掛けると、車で来店する利用者は12人です。1人1台と仮定して利用者用12台を求め、スタッフ・業務用3台を加えるため、合計15台となります。
計算途中で小数点以下が生じる場合は、満車時に1台不足する状態を避けるため、試算上は切り上げて扱います。ただし、計算結果そのものを適正台数と断定せず、物件の出入口や敷地形状、実際の来店手段と合わせて評価します。
試算結果は開業後の実測データで見直す
開業前に置いた車来店率やピーク人数は予測値です。営業開始後は、実際の利用状況と照合し、満車が一時的なものか、恒常的な台数不足なのかを切り分けます。
検証には、次の3つの記録を使えます。
- 入退館ログ:時間帯ごとの同時滞在人数を集計し、予測したピークと実測値の差を見る
- 満車記録:曜日、時間帯、継続時間を記録し、特定条件でのみ発生しているかを確認する
- 来店手段の確認:車、徒歩、自転車、公共交通機関の割合を把握し、車来店率を更新する
たとえば、予測より同時滞在人数が多くても車来店率が低ければ、駐車場不足には直結しません。反対に同時滞在人数が想定内でも、車来店率が高ければ満車が続くことがあります。どの入力値が外れていたかを分解して見直すことで、近隣区画の追加や運用変更が必要かを判断できます。
駐車マスの寸法と、駐車場全体に必要な面積は別に考える

駐車場の必要台数が分かっても、それだけで必要な敷地面積まで判断できるわけではありません。1台ごとの駐車区画には一定の寸法が必要ですが、実際には車路や切り返し、歩行者の通路、出入口なども確保する必要があります。
物件選びでは、台数だけでなく配置しやすさまで見ることが重要です。ここからは、駐車マスの寸法と敷地全体を評価する際のポイントを解説します。
標準駐車場条例では駐車区画のモデル寸法が示されている
- 一般的な附置義務駐車施設:1台につき幅2.3m以上 × 奥行5m以上
- 広めの駐車区画:附置義務台数の30%相当(小数点以下は切り上げ)について、幅2.5m以上 × 奥行6m以上
- 車椅子使用者用駐車施設:上記の広めの区画のうち、附置義務台数が200台以下の場合は2%、200台を超える場合は1%に2台を加えた台数について、幅3.5m以上 × 奥行6m以上、はり下高さ2.3m以上
これらは国土交通省の「標準駐車場条例」で示されているモデルです。全国のジムに一律で適用される基準ではないため、実際に必要な寸法や台数は、出店予定地の自治体条例と施行規則で確認します。
駐車マスだけでは敷地全体の必要面積は出せない
駐車マスを必要台数分並べられても、車が安全に進入・退出できなければ実用的な駐車場にはなりません。配置図を作る際は、駐車区画以外に次のスペースを含めて検討します。
- 車路・切り返しスペース:駐車区画への進入やバック駐車に使う通路
- 出入口周辺:前面道路から進入・退出する際の旋回と視認に必要な空間
- 歩行者動線:駐車後に店舗入口へ移動するための通路
- 車椅子使用者用区画周辺:乗降や移動に使う拡幅部分
- 駐輪場・看板等の設置場所:自転車、バイク、案内設備などが占める範囲
- 不整形部分:傾斜や敷地形状によって駐車区画として使いにくい範囲
必要台数が決まった段階で区画配置図を作成し、各車両が前進・後退して出入りできるか、歩行者と車両の動線が過度に交差しないかを確認します。台数だけを先に固定すると、設計段階で必要な車路を確保できず、実際に使える区画数が減ることがあります。
「運営上の必要台数」と「条例上の必要台数」は別物

ジムの駐車場を計画する際は、「実際の営業に何台必要か」と「条例上何台確保しなければならないか」を分けて考える必要があります。両者は目的も算定基準も異なるため、どちらか一方だけを満たせば十分とは限りません。
物件選定や契約後の手戻りを防ぐためにも、運営面と法令面をそれぞれ確認することが重要です。以下、2つの必要台数の違いと確認事項を具体的に紹介します。
運営上の必要台数はピーク需要を処理するための台数
運営上の必要台数は、満車による入店断念や周辺道路での待機を減らし、ピーク時間帯の来店を受け入れるために設定する実務上の数値です。算定では、ピーク同時利用者数、車来店率、乗車人数、スタッフ・業務用車両を使います。
そのため、条例で求められる附置義務台数を満たしていても、実際の車来店需要がそれを上回れば満車は発生します。反対に、運営上十分な台数を確保していても、条例上の要件を満たしているとは限りません。営業に必要な台数と法令上必要な台数は、別々に算出して照合する必要があります。
附置義務は自治体・区域・用途・規模で条件が異なる
駐車場法では、地方公共団体が条例を定め、建物の場所や用途、規模などに応じて駐車施設の設置を義務付けられる仕組みになっています。
国土交通省の「標準駐車場条例」は、自治体が条例を定める際の参考となるモデルです。そのため、実際に出店する物件に適用される条件は、所在地の自治体条例や施行規則で確認します。
主に確認するのは、次の3点です。
- 用途区分:フィットネスジムが自治体の条例上、どの用途として扱われるか
- 対象区域:出店予定地が附置義務の対象となる区域に含まれるか
- 規模要件:建物の延べ床面積や対象用途部分の面積が、自治体の定める基準に達するか
このため、「ジムは○㎡につき駐車場1台」のような全国共通の基準で判断することはできません。出店予定地が決まったら、その自治体の条例や施行規則に照らして適用条件を確認します。
新築・増築・用途変更では適用有無を事前確認する
附置義務の確認が必要なのは、新築物件だけではありません。既存建物を増築する場合や、既存建物を従前とは異なる用途で使用する場合も、条例の適用条件に該当するかを確認します。
物件契約前には、行政窓口や設計担当者へ次の情報をそろえて照合します。
- 出店予定地の自治体と区域区分
- 建物全体の延べ床面積とジムの専有面積
- 新築・増築・用途変更のどれに該当するか
- 敷地外駐車場を利用する場合の隔地附置の可否と条件
- 公共交通利用促進などによる附置義務緩和制度の有無
- 車椅子使用者用駐車施設に関する設置要件
近隣の月極駐車場を確保できても、それだけで条例上の附置義務を満たしたことにはなりません。敷地外の駐車場を附置義務台数として扱えるかどうかは、自治体が定める隔地附置の条件や必要な手続きによって判断されます。
駐車場付きジム物件は「台数」だけで選ばない

駐車場付きのジム物件を比較するときは、資料に記載された台数だけで判断するのは不十分です。必要な台数を確保できても、出入口が入りにくい、車路が狭い、夜間に見えにくいといった条件があれば、実際に使える台数は少なくなります。
さらに、駐車場を含めた物件コストも重要な比較材料です。以下、利用可能台数を見極めるためのチェックポイントを具体的に紹介します。
出入口と前面道路の入りやすさを見る
敷地内に十分な駐車マスがあっても、前面道路から入りにくければ利用しやすい駐車場とはいえません。特にロードサイド型では、道路から店舗を認識してから進入するまでの経路を現地で確認します。
入出庫に影響する代表的な条件は次のとおりです。
- 中央分離帯の有無:右折進入ができず、反対方向から大きく迂回する必要がないか
- 前面道路の交通状況:入庫待ちや出庫待ちが敷地内外に滞留しないか
- 歩道・街路樹・電柱の位置:歩行者や自転車、構造物によって左右の視界が遮られないか
内覧時には敷地内だけを見るのではなく、利用者が実際に進入すると想定される方向から車で接近し、右左折のしやすさや入口の見つけやすさまで確認します。
車路・切り返し・歩行者動線を確認する
駐車マス数を確保できても、車路が狭く何度も切り返しが必要な区画は、ピーク時に入出庫を滞らせます。屋内やピロティ型の駐車場では、柱の位置によってドアを開けにくい区画や、旋回しにくい場所が生じることもあります。
現地では、次の順で動線を確認すると実際の利用状況を把握しやすくなります。
- 前面道路から敷地へ進入する
- 駐車マスまで車路を移動する
- 切り返して駐車する
- 車から降りて店舗入口まで歩く
- 出庫して前面道路へ戻る
この一連の動作で車両同士が交差する箇所や、歩行者が車路を横断する場所が集中していれば、台数が足りていても混雑時の処理能力は下がります。物件図面だけで判断せず、利用者の動線として確認するのがポイントです。
24時間営業では照明・視認性も確認する
24時間営業では、昼間の内覧だけでは夜間の使いやすさを判断できません。深夜・早朝にも利用者が出入りするため、駐車エリアから店舗入口までの視認性を営業時間に合わせて確認します。
確認する項目は主に次の3つです。
- 照明の配置:駐車マス、車路、店舗入口まで暗くなる場所がないか
- 白線・案内表示:夜間でも区画線や進行方向を判別できるか
- 周囲からの見通し:植栽、フェンス、建物形状によって死角が集中していないか
昼間は問題なく見える白線や案内板でも、夜間には判別しにくくなることがあります。24時間型の候補物件では、可能であれば夜間の状態も確認し、照明と案内表示を含めて利用可能台数を評価します。
駐車場込みの物件コストも比較する
駐車区画は利用者の利便性を支える一方、賃料や敷地利用効率にも影響します。必要数を大きく上回る区画を確保すると、実際には使われない駐車スペースの費用を固定的に負担することになります。
物件を比較する際は、「賃料が安いか」だけでなく、必要台数を満たすために追加の月極駐車場が必要か、名目台数のうち何台を実際に使えるかまで含めて条件を並べます。駐車場不足の物件と、余剰区画の多い物件では、店舗面積が同じでも総コストの構造が変わります。
最終的には、ピーク需要を収容できる台数、条例上の要件、入出庫のしやすさ、駐車場を含む物件コストを同じ条件表で比較し、候補物件を絞り込みます。
駐車場が不足する場合は原因別に対策する

駐車場が足りないからといって、すぐに区画を増やすのが最適とは限りません。恒常的な台数不足なのか、特定時間帯への利用集中なのか、スタッフ車両による圧迫なのかで、有効な対策は変わります。
原因を切り分ければ、余分な固定費を抑えながら混雑を改善できる可能性があります。ここでは、不足の原因ごとに検討したい駐車場対策を順番に見ていきましょう。
物理的に足りないなら近隣駐車場を検討する
敷地内の利用可能台数がピーク需要を恒常的に下回る場合は、近隣の外部駐車場で不足分を補う方法があります。
候補としては、コインパーキングとの提携や近隣月極区画の確保などが挙げられます。
- コインパーキングとの提携:サービス券や割引などの運用条件を提携先と決める
- 近隣月極駐車場の確保:不足台数分を第2駐車場として借りる
- 駐車料金の補助:駐車券などの確認方法、補助対象、精算方法を事前に定める
外部駐車場を利用する場合は、店舗までの徒歩経路や利用可能時間も確認します。なお、これは運営上の混雑対策であり、条例上の附置義務を満たす扱いになるかどうかは別途確認が必要です。
特定時間だけ満車ならピークを分散する
平常時には空きがあるものの、特定の曜日や時間帯だけ満車になる場合は、駐車区画そのものを増やす前に利用集中を分散できるかを検討します。
対象時間を入退館ログや満車記録から特定し、その時間に絞って対策します。
- 予約枠の調整:予約制サービスでは同時利用者が集中しないよう開始時刻をずらす
- オフピーク向けプランの設定:利用時間帯によって料金体系を分ける
- 混雑状況の案内:アプリや公式サイトなどで現在の利用状況を確認できるようにする
たとえば平日の夕方だけ満車になるのであれば、終日分の駐車場を追加契約するより、該当時間帯の需要を分散したほうが固定費を増やさず対応できる場合があります。対策後も満車記録を残し、発生頻度が下がったかを確認します。
スタッフ車両が顧客用区画を圧迫していないか確認する
満車が発生する時間帯にスタッフの通勤車両が複数区画を占有している場合は、駐車場そのものを増やす前に、スタッフ車両の配置を見直します。
改善方法としては、次のような選択肢があります。
- スタッフ用駐車場を敷地外に分ける:近隣の月極区画を従業員用として確保する
- 通勤方法を見直す:公共交通や自転車などを選べる場合は社内ルールと通勤手当の条件を整理する
敷地外にスタッフ用の月極駐車場を借りても、それが自治体条例上の隔地附置として認められるとは限りません。附置義務への算入可否は、運営上の駐車場確保とは分けて確認します。
駐車台数や店舗面積など物件条件を整理した後は、その広さで導入できる設備構成もあわせて検討できます。
複数メーカーを比較しながら、施設条件に合う設備構成を一括で検討できます。
ジムの駐車場に関するよくある質問

ジムの駐車場計画では、専用駐車場がなくても開業できるのか、従業員用を分けるべきか、月極や共用駐車場を使えるのかなど、個別条件によって判断が変わる疑問が多くあります。
特に、運営上の必要性と条例上の義務は分けて考えることが大切です。以下、開業前後に確認しておきたい駐車場の疑問について詳しく確認していきます。
駐車場なしでもジムを開業できますか?
駐車場なしで開業できる場合はあります。全国一律にすべてのジムへ駐車場設置を求める制度があるわけではなく、駅前など徒歩・公共交通・自転車による来店が見込める立地では、専用駐車場を持たない運営も選択肢になります。
ただし、実際に駐車場なしで成立するかは、想定する来店手段と自治体条例の両方で判断します。候補物件について附置義務が発生する場合は、運営上不要と判断しても条例上の対応が別途必要です。
車椅子使用者用駐車施設は何台必要ですか?
国土交通省の「標準駐車場条例」には車椅子使用者用駐車施設の必要台数のモデルが示されていますが、その数値が全国すべてのジムにそのまま適用されるわけではありません。
実際に必要な台数は、出店地と建物条件が決まった段階で、自治体の条例や施行規則を確認します。
商業施設の共用駐車場があれば専用駐車場は不要ですか?
共用駐車場があるという理由だけでは、専用駐車場が不要とは判断できません。ジムの営業時間に利用できるか、他テナントのピーク時間と重ならないか、施設側の契約条件で必要台数を確保できるかを確認します。
条例上の附置要件についても、共用駐車場がどのように扱われるかを出店自治体の規定と照合します。
まとめ|ジムの必要駐車台数は「需要」と「条例」を分けて判断する
ジムの駐車場は、会員数ではなくピーク時の同時利用者数と車来店率を基準に考えることが重要です。
- ピーク人数×車来店率から利用者用台数を試算する
- スタッフ・見学者・業務車両は別枠で加える
- 運営上の必要台数と自治体の附置義務は分けて確認する
- 台数だけでなく出入口や車路、歩行者動線まで見る
まずは候補物件ごとに複数条件で必要台数を計算し、条例と配置図も照合してみてください。開業後は入退館ログや満車記録を見直せば、余計な固定費を抑えながら使いやすい駐車環境に近づけられます。
候補地を比較する段階では、駐車条件だけでなく、周辺人口や競合状況、アクセス条件も含めて出店エリアを確認してください。
商圏調査や出店場所の検討とあわせて、候補物件の条件を整理できます。


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