NSCAとNASMの違いを比較!資格取得の費用と難易度も解説

NSCAとNASMの違いを比較|CPT資格の費用・試験内容・難易度と選び方

NSCAとNASMの違いを比較

「パーソナルトレーナーの資格を取りたいけれど、NSCAとNASMの違いがよくわからない」という人は少なくありません。結論から言うと、CPT(パーソナルトレーナー資格)の初回取得費用はどちらも6万円前後でほぼ同水準です。違いが大きいのは、教育の軸と資格の積み上げ方、更新制度です。

この記事では、NSCAジャパンとNASM日本事務局(株式会社JAPAN WELLNESS INNOVATION)の公式サイト掲載情報をもとに、資格の種類・試験形式・費用・難易度・更新条件を同じ条件で並べ、目的別にどちらを選ぶべきかを整理します。

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NSCAとNASMの違いが一目でわかる比較一覧表

NSCAとNASMの概要比較表

図1:NSCAとNASMの概要比較

まずは両者の違いを同じ項目で並べた一覧表で全体像をつかみましょう。金額は公式サイト掲載額(税込)です。

比較項目 NSCA(NSCAジャパン) NASM(日本事務局:JWI)
団体 全米ストレングス&コンディショニング協会 全米スポーツ医学アカデミー
代表的な資格 NSCA-CPT/CSCS NASM-CPT/CES ほか専門資格
主な特徴 ストレングス&コンディショニングの研究知見を現場へ普及 OPTモデルに基づく評価とプログラム設計
指導領域 一般の健康増進からアスリートのパフォーマンス向上まで 幅広い年齢・体力レベルへの安全な運動指導
受験資格 (CPT) 会員・18歳以上・高卒以上・有効なCPR/AED CPR取得者・18歳以上・高卒以上
試験概要 (CPT) 155問/3時間(採点対象140問) 四肢択一式100問/120分・70点以上で合格
費用 (CPT) 受験料46,090円+年会費13,200円 セルフスタディ63,800円(初回試験料込)
更新 3年ごと。CEU取得と更新料が必要 CPTは2年ごと。20ポイント(2.0CEU)と更新料13,200円

※NSCAの受験には別途テキスト代・CPR/AED講習費が、NASMには不合格時の再試験料5,500円が必要になる場合があります。

NSCAとNASMとは?団体の特徴と資格の位置づけ

NSCAとNASMの団体の特徴

資格の中身を比べる前に、それぞれの団体が何を重視しているのかを押さえておくと、後の比較項目の違いが理解しやすくなります。

NSCAはストレングス&コンディショニングの普及を柱とする団体

NSCA(National Strength and Conditioning Association/全米ストレングス&コンディショニング協会)は、ストレングス&コンディショニングの指導者育成と、研究に裏付けられた知識の普及を活動の柱に掲げる団体です。

NSCAジャパンは活動目的として、一般の人の健康維持・増進から、アスリートの傷害予防とパフォーマンス向上までを挙げており、対象はアスリートに限りません。会員にはストレングスコーチ、アスレティックトレーナー、パーソナルトレーナー、医療関係者、研究者、学生など幅広い層が含まれます。

NASMはOPTモデルを軸に評価とプログラム設計を学ぶ団体

NASM(National Academy of Sports Medicine/全米スポーツ医学アカデミー)は、OPT(最適性能トレーニング)モデルという独自のトレーニングシステムを教育の中核に据えています。OPTモデルは「安定性」「筋力」「パワー」の3つのレベルで構成され、クライアントの段階に合わせてプログラムを組み立てる仕組みです。

つまり、NSCAは「ストレングス&コンディショニングの体系的な知識」、NASMは「評価に基づく段階的なプログラム設計」を教育の中心に置いていると整理できます。ただし、どちらか一方が特定の領域しか扱わないわけではありません。

NSCAとNASMの資格の違いを比較

NSCAとNASMの資格の違い

同じ「パーソナルトレーナー資格」でも、資格の組み立て方や試験の出題範囲は異なります。ここでは資格構成と試験内容を比べます。

NSCAは2資格構成、NASMはCPTに専門資格を積み上げる構成

NSCAとNASMの資格体系の比較図

図2:NSCAとNASMの資格体系

NSCAの主要資格は「NSCA-CPT(認定パーソナルトレーナー)」と「CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)」の2つです。大きな違いは受験資格で、NSCA-CPTは高校卒業以上で受験できるのに対し、CSCSは学士・修士・博士の学位取得者または高度専門士の称号保持者であることが条件です。

NASMは、基礎資格の「NASM-CPT」の上に専門分野の資格を積み上げていく構成です。代表的なのが動作改善を扱う「NASM-CES(コレクティブ・エクササイズ・スペシャリスト)」で、ほかにもGFS、GPTS、CNCなどがあります。CESは姿勢評価・動作評価・関節可動域の評価などを扱い、推奨条件にはNASM-CPTのほか、NCCA認定団体(ACE、ACSM、NSCAなど)の資格保有者も含まれます。そのため、NSCA-CPT取得者がCESを上乗せで学ぶという組み合わせも選択肢になります。

なお、NSCA-CPTとNASM-CPTはいずれも、米国の第三者機関であるNCCA(国家認証機関委員会)の認定を受けた資格です。

試験内容:NSCAは出題配分が公開、NASMはOPTモデルを含む範囲から出題

NSCA-CPTは、出題分野と配分が公式サイトで明示されています。内訳は「クライアントに対する面談と評価」23%、「プログラムプランニング」32%、「エクササイズテクニック」31%、「安全性、緊急時の手順、法的諸問題」14%です。155問のうち25〜35問は映像や画像を見て解答する形式で、エクササイズのテクニックを視覚的に判断する力も問われます。

NASM-CPT Version7の試験は、四肢択一式100問を120分で解答する形式です。カリキュラムには姿勢・動作・パフォーマンス評価、OPTモデル、コアトレーニングやバランストレーニングのコンセプトなどが含まれ、評価からプログラム設計までの流れを一つの体系に沿って理解しているかが問われます。

どちらも解剖学・運動生理学・栄養学といった基礎知識が土台です。違いは「何を軸に知識を整理するか」にあり、NSCAは分野ごとに幅広く、NASMは独自モデルに沿って体系的に問う構成といえます。

NSCAとNASMの取得費用の違い

NSCAとNASMの取得費用の違い

両者は費用の構成が異なるため、「CPTだけを取る場合」と「専門資格まで取る場合」に分けて比べます。

CPT単体の初回取得費用はほぼ同水準

NSCA-CPTは受験料が46,090円(税込)で、受験にはNSCAジャパン会員であることが条件です。正会員の年会費13,200円(税込)を加えると合計59,290円、学生会員(年会費11,000円)なら合計57,090円です。

NASM-CPTは、セルフスタディ教材が63,800円(税込)で、日本語PDFテキスト、日本語字幕付き動画、初回認定試験1回分が含まれます。NASM会員なら10%割引の57,420円(税込)です。

NSCA-CPTとNASM-CPTを初めて取得する場合の費用比較図

図3:CPT資格を初めて取得する場合の費用比較

項目 NSCA-CPT NASM-CPT
受験料・教材費 46,090円(受験料のみ) 63,800円(教材+初回試験料)
会員費 正会員13,200円/学生会員11,000円 任意(会員なら教材10%割引)
初回取得の目安 約59,290円(正会員の場合) 63,800円(会員価格57,420円)
別途必要な費用 テキスト代・CPR/AED講習費 CPR/AED講習費・再試験料5,500円

CPT単体の初回費用はどちらも6万円前後で、大きな差はありません。ただしNSCAは公式テキストや問題集を別途購入する必要があるため、教材込みの総支出ではNASMのほうが抑えられるケースもあります。両団体ともCPR/AEDの認定が必要な点は共通です。

専門資格まで取得する場合はNASMの総額が大きくなりやすい

NASMのCESはセルフスタディが63,800円(税込)、会員価格57,420円(税込)で、CPTとCESを両方取得すると12万円前後になります。NASMは分野ごとに資格が分かれているため、専門性を広げるほど積み上げ式に費用が増える仕組みです。

NSCAの場合、CSCSの受験料は50,270円(税込)です。年会費は資格ごとに増えるわけではないため、2つ目の資格を取る際の追加負担は受験料が中心になります。ただし、CSCSには学位要件があり、費用以前に受験できるかどうかが分かれます。

NSCAとNASMの難易度の違い

NSCAとNASMの難易度の違い

「どちらが難しいのか」は多くの人が気になる点ですが、合格率だけで単純に比べることはできません。ここでは公式に確認できる試験条件をもとに整理します。

合格率の単純比較はできないため試験条件で判断する

NSCAジャパンは試験の合格率を公表していますが、NASMについて同じ条件で比較できる合格率は公式サイトでは確認できません。受験者の学習背景も異なるため、合格率でどちらが難しいかを断定するのは避けたほうが無難です。NSCAの合格率と勉強期間の目安は「NSCA資格の難易度|CSCS・CPTの合格率と勉強期間の目安」で詳しく解説しています。

NSCA-CPTとNASM-CPTの試験形式比較図

図4:NSCA-CPTとNASM-CPTの試験形式比較

試験条件を並べると、NSCA-CPTは155問・3時間で映像・画像問題を含み、NASM-CPT Version7は100問・120分で70点以上が合格です。問題数と試験時間はNSCA-CPTのほうが長丁場ですが、NASMはOPTモデルの理解が前提になるため、問題数の差がそのまま難易度の差になるとは限りません。どちらも出題範囲は公式テキストに準拠しているので、難易度よりも自分が学びたい内容に合った試験を選ぶほうが合理的です。

受験のハードルが最も高いのはCSCS

取得までのハードルという観点では、NSCAのCSCSが最も高い資格です。学士以上の学位取得者または高度専門士の称号保持者であることが条件で、試験も基礎科学セクション(95問・1時間30分)と実践/応用セクション(125問・2時間30分)の2部構成、合計4時間に及びます。

一方、NSCA-CPTとNASM-CPTはいずれも18歳以上・高校卒業以上で受験できます。これから資格取得を目指す人は、まずCPTから入るのが現実的です。

NSCAとNASMどちらを選ぶべき?目的別の選び方

目的別のNSCAとNASMの選び方

どちらを選ぶかは、将来どのようなクライアントに、どのような指導をしたいのかを軸に考えると判断しやすくなります。

目的別に見たNSCAとNASMの選び方の図

図5:目的別に見たNSCAとNASMの選び方

競技力向上やアスリート指導を視野に入れるならNSCA

アスリートのパフォーマンス向上や傷害予防に携わりたい人には、NSCAが選びやすい資格です。特にCSCSは、スポーツ心理学、テストと評価、組織と運営など、競技現場での指導に直結する分野が出題範囲に含まれています。

CSCSの学位要件を満たさない場合は、まずNSCA-CPTから取得します。NSCA-CPTも高齢者・アスリート・妊婦など幅広い対象者へのプログラムプランニングが出題範囲に含まれており、一般の人への指導を軸に段階的に学びを広げられます。

姿勢・動作の改善を専門にしたいならNASM

姿勢や動作の質を高める指導を専門にしたい人には、NASMが選びやすい資格です。CESは静的姿勢評価・動作評価・関節可動域の評価から、足部・膝関節・腰椎骨盤股関節複合体・肩関節・頸椎それぞれへのアプローチまでを体系的に扱っています。

ただし、これらは運動指導の枠組みで扱う内容であり、医療行為やリハビリテーションを担える資格ではありません。また、NASM-CPTは2年ごとの更新が必要で、更新料13,200円(税込)と継続教育単位20ポイント(2.0CEU)、有効なCPR/AED認定の提出が求められます。NSCAは3年ごとの更新です。更新にかかる手間と費用も、長く資格を保持するうえでの判断材料になります。

迷ったときの判断の目安

こんな人は おすすめの選び方
部活動・競技チームの指導をしたい NSCA-CPT → 学位があればCSCS
一般会員中心のパーソナルトレーナーを目指す NSCA-CPTまたはNASM-CPT(学びたい体系で選ぶ)
姿勢・動作評価を強みにしたい NASM-CPT → NASM-CES
すでにNSCA資格を持っている 専門性を足すならNASM-CESを上乗せ
更新の手間をなるべく減らしたい 更新周期(NSCA3年・NASM-CPT2年)とCEUの取りやすさを比較

ほかの民間資格も比べたい場合は「NESTAとは?資格の特徴・難易度・NSCAとの違い」もあわせて確認しておくと、選択肢を整理しやすくなります。

まとめ

NSCAとNASMは、どちらもNCCA認定を受けた資格団体ですが、教育の軸、資格の組み立て方、更新制度に違いがあります。

  • CPT単体の初回取得費用はどちらも6万円前後で大きな差はない
  • NSCAはストレングス&コンディショニングを幅広く、NASMはOPTモデルに沿って評価とプログラム設計を学ぶ
  • アスリート指導を目指すならNSCA(学位があればCSCS)、姿勢・動作改善を強みにしたいならNASM(CPT→CES)
  • 更新周期はNSCAが3年、NASM-CPTが2年

費用や試験内容は改定されることがあるため、申し込む際は各団体の公式サイトで最新情報を確認してください。

NSCAやNASMの資格取得後にパーソナルジムの開業を検討しているなら、トレーニング機器をサブスクで導入できる「GYM CLOUD(ジムクラウド)」がおすすめです。初期費用を抑えて、必要な機器を月額で揃えられます。

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参考文献・出典

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