
「NSCAの資格を取りたいけれど、自分に受かるだろうか」——そう考えて情報を集めていませんか?
実は、2025年度の合格率はCSCSが46.8%、NSCA-CPTが55.0%。どちらも前の年から下がっています。
この記事では、NSCAジャパンとNSCA本部が公表している最新データをもとに、2つの資格の難易度を解説します。合格率だけでなく、受験資格、NSCAジャパンが示す勉強期間の目安、費用、他資格との比較まで整理しました。
読み終わる頃には、自分が受けられるのはどちらの資格か、合格までにどれくらいの準備が必要かが見えているはずです。
NSCA資格の難易度は?2025年度の合格率はCSCS 46.8%・NSCA-CPT 55.0%
難易度を測るうえで、最も直接的な材料が合格率です。
NSCAジャパンは2026年5月、2025年度の試験結果を公表しました。
2025年度の合格率は前年から下がっている
2025年度(2025年4月〜2026年3月)に日本国内で受験したのは、CSCSが約400名、NSCA-CPTが約1,200名です。
合格率は次のとおりです。
| 資格・セクション | 2025年度 | 2024年度 |
| CSCS(両セクション合格) | 46.8% | 55.0% |
| 基礎科学セクション | 57.6% | 63.0% |
| 実践/応用セクション | 49.1% | 50.3% |
| NSCA-CPT | 55.0% | 77.9% |
CSCSは46.8%、NSCA-CPTは55.0%となり、どちらも前年を下回りました。特に大きく動いたのがNSCA-CPTで、77.9%から55.0%へ1年で20ポイント以上の下落です。
低下の原因について、NSCAジャパンは次のように説明しています。
エッセンシャルとは、NSCAが販売する公式テキストのことで、CSCSは『NSCA決定版 ストレングストレーニング&コンディショニング』、NSCA-CPTは『NSCAパーソナルトレーナーのための基礎知識』を指します。NSCA-CPTは、このテキストが第3版になったことに合わせて試験問題も作り替えられました。
NSCAジャパンはもう1点、試験問題はエッセンシャルだけから出題されるわけではないとも述べています。テキストの改訂とは別に試験問題は定期的に更新されており、最新の知見に基づく問題も出題されます。
テキストを1冊やりきれば安心、という試験ではありません。
CSCSの関門は「実践/応用セクション」
CSCSは基礎科学と実践/応用の2つのセクションに分かれています。両方に合格して、はじめて資格が認定されます。
この2つで合格率が違います。
2025年度の日本国内では、基礎科学が57.6%、実践/応用が49.1%。NSCA本部が公表している2025年の国際データ(受験者9,650名)でも、基礎科学71%に対して実践/応用は55%です。なお、日本は年度(4月〜3月)、国際は暦年(1〜12月)で集計期間が異なるため、数字そのものの単純比較はできません。どちらでも実践/応用のほうが低い、という構造だけを見てください。
難所の正体は、出題形式にあります。
NSCAの試験にはシナリオ問題が必ず出題されます。指導現場で実際に起こりうる状況が示され、そこでどう動くのが最も適切かを選ぶ問題で、出題数はCSCS(実践/応用セクション)が30〜40問、NSCA-CPTが25〜35問です。
NSCAジャパンはこの形式を「単に知識を暗記しているかどうかではなく、その状況において、どの対応が最も適切であるかを判断する力が求められます」と説明しており、画像や動画を見て答える問題も含まれます。選択肢は3つで、そのうち最も適切なものを1つ選びます。
合格基準はスケールド・スコア70
NSCAの資格認定ハンドブックによると、合格基準はスケールド・スコア70です。
これは素点、つまり正解した問題数ではありません。同ハンドブックには「正答数のパーセンテージとスケールド・スコアの数値は異なる」「受験者自身で元のスコアをスケールド・スコアに換算することはできない」と書かれています。
試験は複数の問題セットで実施されており、セットごとの難易度差を補正した尺度に変換して合否が決まる仕組みです。
「155問中7割の109問正解すれば合格」といった計算は成り立ちません。
得点の目標を決めるよりも、分野ごとに偏りなく理解しておきましょう。
CSCSとNSCA-CPT、あなたが受けられるのはどちら?
日本語で受験できるNSCAの資格は、CSCSとNSCA-CPTの2つです。
この2つは受験条件が大きく違います。難易度を考える前に、自分が受けられるのはどちらかを確認しておきましょう。
NSCA-CPTは高校卒業以上で受験できる
NSCA-CPTの認定条件は次の4つです。
⚫︎満18歳以上であること
⚫︎高等学校卒業者、または高等学校卒業程度認定試験の合格者であること
⚫︎有効なCPR/AEDの認定者であること
学歴のハードルは高くありません。18歳以上で高校を卒業していれば出願できます。
指導の対象は、年齢や性別、経験を問わない幅広い層です。取得者にはパーソナルトレーナーやフィットネスインストラクターのほか、理学療法士や柔道整復師もいます。
CSCSは4年制大学以上の学位が必要|2036年から条件が変わる
CSCSの認定条件は次のとおりです。
⚫︎学位(学士・修士・博士)取得者、または高度専門士の称号の保持者であること
⚫︎有効なCPR/AEDの認定者であること
⚫︎CSCS認定試験 基礎科学セクションに合格すること
⚫︎CSCS認定試験 実践/応用セクションに合格すること
2つの資格を分けているのは、学位の要件です。
対象になるのは、学校教育法が定める4年制大学または6年制大学です。国外の大学の場合は、その国の認可を受けている必要があります。
卒業見込みの人も出願と受験はできます。ただし資格認定を受けるには、試験合格日から1年以内に卒業証明書を提出しなければなりません。
CSCSが指導の対象とするのは、主にアスリートやスポーツチームで、傷害予防とパフォーマンス向上を担う役割になります。
この学位要件は、2026年4月にNSCAジャパンが公表したとおり2036年から変わります。新しい条件では、NSCAが認定するストレングス&コンディショニング関連の教育プログラムを卒業して学位を取得していることが求められ、学位があれば受験できる現在の条件とは前提が変わります。適用の時期は、学位を取得した国や地域によって異なります。
| 時期 | 対象 | 適用される条件 |
| 2029年12月31日まで | すべての受験者 | 現行の受験条件 |
| 2030年1月以降 | 米国内の大学で学位を取得した方 | 新条件 |
| 2036年1月以降 | 米国外の大学で学位を取得した方(日本を含む) | 新条件が適用される予定 |
日本の大学で学士号を取得した方は、2035年12月31日まで現行の条件で受験できます。すでにCSCSを保有している方に影響はなく、2035年末までに取得すれば、その後も通常どおり保持と更新ができます。
NSCAジャパンも「現行条件での受験を希望される場合は、計画的な準備をおすすめいたします」と案内しています。
CPR/AED認定は合格後の取得でも間に合う
2つの資格に共通する条件が、有効なCPR/AEDの認定です。
これは持っていない状態でも受験できます。合格したあと、合格日から1年以内に認定証のコピーを提出すれば、資格認定を受けられます。
ただし、どの講習でもよいわけではありません。
- 講習会に実技評価が含まれること(オンラインのみのコースは不可)
- 傷病者の対象が成人であること
NSCAジャパンは、この条件を満たす団体とコースの一例を公開しています。主なものは次のとおりです。
| 団体 | コースの例 | 認定の有効期間 |
| 日本赤十字社 | 基礎講習、救急員養成講習 | 5年間 |
| 各消防署 | 普通救命講習、上級救命講習 | 1〜3年間 |
| 東京防災救急協会 | 普通救命講習、上級救命講習 | 3年間 |
| 日本ライフセービング協会 | BLS(CPR+AED)講習会 | 2年間 |
| アメリカ心臓協会/日本医療教授システム学会トレーニングセンター | BLSヘルスケアプロバイダーコース、ハートセイバーCPR AED | 2年間 |
| MFA JAPAN | ベーシックプラス、ケアプラス | 2年間 |
| 日本体育施設協会 | スポーツ救急手当 プロバイダーコース | 3年間 |
もっとも身近なのは、各消防署が実施している普通救命講習です。開催日程や申し込み方法は自治体ごとに異なるので、お住まいの地域の消防署で確認してみましょう。
有効期間は団体によって1年から5年まで幅があります。NSCAの資格を維持する間はCPR/AEDの認定も保持し続ける必要があるため、有効期間の長さも選ぶときの材料になります。
合格までの勉強期間は3〜8.5ヶ月|あなたはどのタイプ?
NSCAジャパンは、受験者を4つのタイプに分けた学習法を公開しています。
タイプを分ける軸は2つです。基礎知識があるかどうかと、トレーニングの指導経験があるかどうか。
あなたはどのタイプ?4つの学習パターン
| タイプ | 該当する人 | NSCA-CPT | CSCS |
| A さらっと復習 | 基礎知識に自信があり、指導経験もある | 3ヶ月 | 3ヶ月 |
| B 実践内容を重点的に | 基礎知識に自信はあるが、指導経験がない | 6ヶ月 | 6ヶ月 |
| C 基礎内容を重点的に | 基礎知識に自信はないが、指導経験がある | 5ヶ月 | 5.5ヶ月 |
| D じっくり学習 | 基礎知識も指導経験もこれから | 8.5ヶ月 | 8ヶ月 |
NSCAジャパンはこの期間について「1日1時間程度の学習時間を想定したもの」と明記しています。1日に確保できる時間が変われば、必要な月数も変わります。
自分のタイプと1日に使える時間。この2つを掛け合わせると、受験までのスケジュールが具体的になります。
基礎か実践か、時間をかける場所が変わる
同じ資格でも、タイプによって時間配分がまったく違います。
CSCSのタイプBとタイプCを並べてみます。
| 分野 | タイプB(基礎知識あり・指導経験なし) | タイプC(基礎知識なし・指導経験あり) |
| エクササイズサイエンス | 2週 | 8週 |
| スポーツ心理学 | 1週 | 2週 |
| 栄養学 | 1週 | 3週 |
| テストと評価 | 4週 | 2週 |
| エクササイズテクニック | 6週 | 2週 |
| プログラムデザイン | 6週 | 2週 |
| 組織と運営 | 2週 | 1週 |
配分が正反対になっています。
基礎知識に自信がない人は、エクササイズサイエンスに8週間かけます。一方、基礎はあるが指導経験がない人は、そこを2週間で済ませて、エクササイズテクニックとプログラムデザインに6週間ずつ充てます。
自分に足りないものがどちらなのかを見極めると、無駄な時間を減らせます。
出題配分から学習の優先順位を決める
出題配分も、学習の優先順位を決める材料になります。
NSCA-CPTは全155問。プログラムプランニングが32%(45問)、エクササイズテクニックが31%(43問)で、この2分野だけで6割を超えます。残りはクライアントに対する面談と評価が23%(32問)、安全性・緊急時の手順・法的諸問題が14%(20問)です。
CSCSは2つのセクションで配分が異なります。
基礎科学セクション(95問)はエクササイズサイエンスが55%(44問)と過半数を占め、スポーツ心理学24%(19問)、栄養学21%(17問)と続きます。
実践/応用セクション(125問)はエクササイズテクニック36%(40問)、プログラムデザイン35%(38問)、テストと評価18%(20問)、組織と運営11%(12問)です。
どちらの資格も、エクササイズテクニックとプログラム系が中心になります。学習の順番に迷ったら、この配分の大きい分野から手をつけましょう。
独学とスクール、どちらで学ぶ?
受験すると決めたあと、次に迷うのが学び方です。
必須の講習はなく、独学で受験できる
NSCAジャパンは、受験のための必須講習を設けていません。受験者が自分で学習計画を立てて進めていく形です。ただし、希望者向けに任意の受験対策講座は用意されています。
出題の性質について、NSCAジャパンはこう説明しています。
難易度については、次のように述べています。
大学・専門学校で学ぶ道もある
独学以外の選択肢として、NSCAジャパン認定校という制度があります。
S&Cやパーソナルトレーニングの専門職を養成する教育機関とそのプログラムを、NSCAジャパンが認定するものです。NSCAの資格認定者が教育プログラム全体を監督し、学生数に応じたトレーニング機器が設備されています。カリキュラムの仕上げには現場実習の単位取得も義務づけられています。
2026年8月時点で、全国41校(大学28校・専門学校13校)が認定を受けています。
対応する資格は学校によって異なります。CSCSとNSCA-CPTの両方を扱うのが19校、CSCSのみが11校、NSCA-CPTのみが11校です。
これから進学する方や学び直しを考えている方には、有力な選択肢になります。
2036年からの新しい受験条件について、NSCAジャパンは「認定プログラム制度に関しては、現在の認定校制度とは異なるものになります」と説明しています。今の認定校を卒業すれば新条件を満たせる、というわけではありません。
独学で使う教材は公式テキストと問題集
独学で進める場合の教材は、NSCAジャパンのオンラインショップで揃います。
- エッセンシャル(公式テキスト) … CSCSは『NSCA決定版 ストレングストレーニング&コンディショニング』、NSCA-CPTは『NSCAパーソナルトレーナーのための基礎知識』
- 受験用問題集 … 分野ごとに問題が構成されている
- 受験対策講座動画 … 分野別に60〜120分。苦手分野の対策向け
- 基礎講座動画 … 解剖生理学、バイオメカニクスなどを基礎から学べる(税込1,650円・会員価格)
- 受験対策講座 … 関東と関西で年1回ずつ、土日の2日間で開催
教材選びで気をつけたいのが、非公式の対策教材です。NSCAジャパンは2026年2月、非公式の資格試験対策教材について注意喚起を出しています。
エクササイズを自分で体感する
NSCAジャパンが勧めているのが、自分でトレーニングを実践することです。
学習方法のページでは、現場指導の経験がない受験者に向けてこう書かれています。
理由は、試験に必ず出るシナリオ問題にあります。
公式が例に挙げているのが、器具を使ったときのフォームの崩れです。
自体重でスクワットができても、バーベルを担ぐと話が変わります。肩甲骨の柔軟性や背部の筋力が足りなければ動作が安定しません。重量が上がるにつれて体幹が前に倒れたり、膝が内側に入ったりもします。
こうしたエラーを自分の身体で経験しておくと、シナリオ問題で「どの対応が最も適切か」を判断する助けになる、というのがNSCAジャパンの説明です。
指導の現場に立っていない方ほど、机上の学習と並行してトレーニングの時間を取ってみましょう。
資格取得にかかる費用は初年度59,290円から
受験料と年会費だけで見ると、NSCA-CPTは59,290円、CSCSは63,470円が初年度の目安です。ただし、テキスト代やCPR/AED講習の受講料は別途かかります。
初年度にかかる費用の内訳
受験には、NSCAジャパンの会員であることが必要です。正会員は社会人であれば誰でも入会でき、年会費は税込13,200円です。学生会員は11,000円で、大学生・大学院生・専門学校生・高校生・中学生が対象です。
初年度にかかる費用は、次のとおりです。
| NSCA-CPT | CSCS | |
| 年会費(正会員) | 13,200円 | 13,200円 |
| 受験料 | 46,090円 | 50,270円 |
| 小計 | 59,290円 | 63,470円 |
(2026年8月時点)
なお、CSCSを1セクションのみ再受験する場合の受験料は34,100円です。
このほかに、公式テキスト代とCPR/AED講習の受講料がかかります。CPR/AED講習の料金は実施団体によって異なります。
支払い方法はクレジットカードまたはPayPayです。
資格の維持にはCEUと年会費が必要
NSCA認定資格の有効期間は3年間です。資格認定日から起算するのではなく、全資格認定者に共通の期間として設定されています。今期は2024年1月1日から2026年12月31日までです。
資格を維持するには、次の3つが必要です。
- 有効なCPR/AED認定の保持
- 必要なCEU(継続教育活動単位)の取得
- 資格更新料の支払い
必要CEU数は、資格を認定された時期によって変わります。
| 資格認定時期 | 必要CEU数 |
| 2023年以前 | 6.0 |
| 2024年 | 4.0 |
| 2025年 | 2.0 |
| 2026年1月1日〜6月30日 | 1.0 |
| 2026年7月1日〜12月31日 | 0 |
CEUは、教育イベントの受講、論文・記事の執筆、自己学習活動の申告、CEUクイズの解答などで取得できます。CSCSとNSCA-CPTの両方を持っている場合、取得したCEUは両方の資格に加算されます。
注意したいのは、会員資格との関係です。NSCAジャパン会員の有効期限が切れていると、CEUが加算されず、資格更新の手続きもできません。資格を持ち続けるには、年会費を払い続ける必要があります。
出願は180日以内に完了しないと返金されない
出願は、マイページからの手続き、受験料の支払い、学歴証明書の原本郵送の3点が揃って完了します。手続きを開始してから180日以内にすべてを終えられない場合、出願はキャンセル扱いになり、受験料は返金されません。
学歴証明書は、発行日から1年以内の原本が必要です。卒業証書や学位記の原本・コピーでは代替できません。
キャンセル時の返金ルールは、タイミングによって次のように分かれます。
- 出願中: 全額返金
- 受験期間終了の1週間前まで(クレジットカード): 受験料の50%を差し引いて返金
- 受験期間終了の1週間前まで(PayPay): 違約金50%に加え、返金手数料(違約金の10%)を差し引いて返金
- 受験期間終了の6日前以降: 返金なし
不合格になった場合も、受験料は戻りません。再受験する場合は、前回の受験日から30日以上空け、1年間に3回まで受験できます。
試験自体は、米国の試験管理会社ピアソンVUEが代行しています。決まった試験日はなく、全国のテストセンターから会場と日時を選べます。NSCAジャパンは、受験希望日の2ヶ月前を目安に出願を完了するよう勧めています。
他のトレーナー資格と比べてNSCAの難易度はどのくらい?
合格率だけを並べると、NSCAは他の資格より低く見えます。ただし、数字の背景を見ると、単純な比較では測れない部分があります。
主要資格の合格率を公式データで並べる
各認定団体の公式サイトで確認できた合格率は、次のとおりです。
| 資格 | 必須の講習 | 最新の合格率 | 出典の時点 |
| NSCA-CPT | なし(独学で受験可) | 55.0% | 2025年度・NSCAジャパン |
| CSCS | なし(独学で受験可) | 46.8% | 2025年度・NSCAジャパン |
| JATI-ATI | あり(養成講習会) | 56〜84%(一般対象) | 2024年度・JATI |
| 健康運動指導士 | あり(養成講習会または養成校) | 71.4%(総計) | 第161回・健康・体力づくり事業財団 |
| NESTA-PFT | (公式サイトで確認できず) | (公式サイトで確認できず) | − |
JATI-ATIの一般対象(養成講習会を受講した人)は、実施回によって56%から84%まで幅があります。健康運動指導士の71.4%は、養成講習会の各コースと養成校修了者、再受験者を合わせた総計です。
NESTA-PFTについては、公式サイトで合格率が公表されていることを確認できませんでした。第三者サイトに掲載されている数値はありますが、公式の公表値ではないため、ここでは記載していません。
合格率の高さ=易しさではない理由
合格率が高く見える資格ほど、受験前に養成講習会などの受講が求められます。一方、NSCA-CPTとCSCSには必須の講習がなく、準備の進み具合が異なる受験者が同じ試験を受けます。
同じ試験でも、学習ルートによって合格率が大きく変わることは、公式データの中に表れています。
| 資格 | 区分 | 合格率 |
| JATI-ATI(2024年度・第1回) | 一般対象(講習受講済み) | 84% |
| JATI-ATI(2024年度・第1回) | 養成校・養成機関対象(講習免除) | 62% |
| 健康運動指導士(第161回) | 養成講習会 40単位コース | 82.9% |
| 健康運動指導士(第161回) | 養成校修了者 | 58.1% |
| 健康運動指導士(第161回) | 再受験者 | 42.3% |
JATIでは22ポイント、健康運動指導士では最大で約40ポイントの差があります。
NSCAの合格率が他資格より低く見えるのは、必須講習がなく、準備の度合いがバラバラな受験者が同じ母数に入っていることが一因と考えられます。合格率の高低だけで難易度を決めるのは難しいということです。
比較するときは、受験までに何が求められているかもあわせて見てください。
NSCA資格があるとJATI-ATIの講習が免除される
JATI-ATIを受験するには、通常、養成講習会の受講(一般科目+専門科目)とワークノートの提出が必要です。ただし、NSCA-CPTまたはCSCSの保有者は、これらの講習とワークノート提出がすべて免除されます。
過去に保有していた人も対象になりますが、その場合は3年以上のトレーニング指導歴が必要です。同じ免除が受けられるのは、健康運動指導士とスポーツプログラマーに限られます。柔道整復師や理学療法士などは、一般科目のみの免除です。
NSCA資格を取ったあとにJATI-ATIも視野に入れる方にとっては、講習にかかる時間と費用を抑えられる実利のある情報です。
NSCA資格に関するよくある質問

受験を検討する段階でよく出てくる疑問を、公式の情報をもとに整理します。
国家資格ですか?
ただし、いずれも全米資格認定委員会(NCCA)の承認を受けています。CSCSは1993年、NSCA-CPTは1996年からの承認です。2026年4月時点で、NSCAの資格認定者は全世界で68,000名を超えています。
不合格だった場合、再受験はできますか?
- 前回の受験日から30日以上空ける
- 再受験は1年間に3回まで
- 4回目の再受験は、前回の受験日から1年経過後に出願できる
CSCSで一方のセクションだけ合格した場合は、不合格だったセクションだけを受け直せます。その場合の受験料は税込34,100円です。試験結果の有効期間は受験日から1年間なので、この期間内に手続きを進めることになります。
過去問はありますか?
学習用には、分野ごとに構成された受験用問題集が用意されています。非公式の対策教材については、NSCAジャパンが注意喚起を出しているので、公式の教材を基準にするのが安全です。
CSCSとNSCA-CPT、どちらから取るべきですか?
ただし、CSCSには4年制大学以上の学位(または高度専門士)が必要です。この条件を満たさない場合、選択肢はNSCA-CPTになります。
両方の取得を目指す場合、取得したCEUは両方の資格に加算されます。更新の負担が単純に2倍になるわけではありません。
まとめ|最新データを踏まえて自分に合うNSCA資格を選ぼう

NSCA資格の難易度を、公式の最新データから整理してきました。要点は次のとおりです。
⚫︎CSCSの関門は実践/応用セクション。シナリオ問題が30〜40問出る
⚫︎合格基準はスケールド・スコア70。正答率7割とは別の指標
⚫︎勉強期間の目安は、公式が示す4タイプで3〜8.5ヶ月(1日1時間程度を想定)
⚫︎初年度の費用は、NSCA-CPTで59,290円、CSCSで63,470円(年会費+受験料)。維持にはCEUと年会費が必要
まず確かめたいのは、自分がどちらの受験資格を満たすかという点です。学歴の条件が分かれば、必要な準備と費用も自然と見えてきます。合格率だけを見ると身構えてしまいますが、受験資格と学習タイプさえ押さえれば、準備の道筋は決して曖昧なものではありません。
学習を進めるなかでは、NSCAジャパンが勧めるとおり、実際にエクササイズを体感する時間も取ってみてください。テキストの理解と、試験のシナリオ問題への対応が変わります。
難易度の数字だけを見て止まる必要はありません。受験資格を確認し、自分のタイプに合う学習期間を見積もるところから始めてみましょう。
参考文献・出典
本記事の受験資格・試験内容・費用・合格率・合格基準等の情報は、以下の一次情報をもとに作成しています。(いずれも2026年8月時点で確認)
出典: NSCAジャパン、JATI「ライセンス」、健康・体力づくり事業財団


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